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主にAWS関連ですが、これに限らずいろいろ勉強したことや思ったことを書いていきます。

Oracle スキーマごとにデータを RDS に移行する流れ [cloudpack OSAKA blog]

ナスです。

以前、DMS での DB 移行の記事を書きました。
nasrinjp1.hatenablog.com

この時は何も考えずに DB のデータを移行してみましたが、スキーマごとに移行したいという要件が結構あったりしますので、今回はスキーマごとにデータを移行する流れを見てみましょう。

 

ソースとターゲットの接続設定

ここは上に貼ってある過去記事の通りに接続設定をします。もう一回書くのがめんどいだけです…

 

タスク設定

ここが前回の記事と違うところです。今回は、WORK1 というスキーマの全テーブルを RDS に移行してみます。

まず、タスクのテーブルマッピングのところで、移行するスキーマ名を入力します。ここでは WORK1 と入れてます。
f:id:nasrinjp1:20170907235030p:plain

そしてそのすぐ下に、変換ルールを設定する箇所があります。ここで、下の図のように設定します。
f:id:nasrinjp1:20170907235208p:plain

ターゲットに「スキーマ」を選択、スキーマ名に今回移行するスキーマ WORK1 を入力します。そしてアクションで「名前の変更」「WORK1」を入力します。
スキーマ変換する設定なのに、WORK1 から WORK1 に変換って指示するなんて、なんか変ですよね? でもこれには理由があります。

 

同じスキーマ名で移行するのになぜ変換するのか?

ここで DMS を使った Oracle データ移行のベストプラクティスのドキュメントをご紹介しましょう。
docs.aws.amazon.com

Oracle をターゲットとして使用するときは、ターゲット接続に使用されるスキーマ/ユーザーにデータを移行することを前提とします。別のスキーマにデータを移行する場合は、スキーマ変換を使用する必要があります。

って書かれています。以前書いた記事の中では、ターゲット DB は MASTER ユーザで接続しました。この状態で、スキーマ WORK1 のテーブルを移行すると、ターゲット側ではスキーマ MASTER のテーブルとして移行されてしまいます。なので、同じスキーマに移行するだけでもスキーマ変換ルールが必要になる、というわけです。

ここまで設定したら、タスク設定ではこのように見えているはずです。
f:id:nasrinjp1:20170908001438p:plain

 

では移行してみましょう!

work1-all タスクを選択して「開始」ボタンを押します。しばらくすると、ステータスが「ロード完了」となり移行が完了します。テーブル統計のタブでは、移行したテーブルとデータ件数を確認できますよ。
f:id:nasrinjp1:20170908002113p:plain

実際にテーブルがターゲット側に移行されているかを確認してみましょう。

SQL> select OWNER,TABLE_NAME,TABLESPACE_NAME from ALL_TABLES where OWNER like 'WORK%' order by OWNER,TABLE_NAME;

OWNER TABLE_NAME TABLESPACE_NAME  
-------- --------------  ------------------------------  
WORK1 CLOBTBL1 USERS  
WORK1 TBL1   USERS

ちゃんとスキーマ WORK1 のテーブルとして移行されていますね。

この流れでわかるとは思いますが、スキーマごとに移行する場合は、スキーマ単位で DMS のタスクを作成する必要があります。スキーマ 100 個を移行しようと思ったら、タスクも 100 個作れば ok です。

 

かなり雑な説明ですが、やってみるととても簡単にスキーマごとにデータ移行できることがわかります。Oracle DB を RDS に移行する機会があればぜひやってみてくださいね。